プログラミングをむずかしそう、何をやるのかわからないと不安に思っている子たちが、楽しみながら力をつけられる本を作ろうと思いました
2021.10.08

株式会社 西東社 編集部 大橋 久美さん

CodeCampKIDS 事業統括責任者 斎藤幸輔さん、教務責任者 鈴木朱美さん

 

概要
子どもたちはパズルや迷路が大好きです。パズルの本を渡されたら、思考を巡らせては鉛筆をなめなめ、手がまっ黒になるくらい解き続けています。パズルに関わる子どもたちの集中力を応用して、プログラミング的思考・論理的思考につなげているのが、西東社から発売された“小学生あそんで身につくシリーズ プログラミング的思考ドリル”ではないでしょうか。最初はシンプルな迷路の問題からスタートしますが、問題を解き進めて難易度が上がるにつれ、ヒントが現れます。プログラミングで必要なコマンドとルールの世界を、鉛筆を動かしながら学んでいく仕組みです。これなら確かに、パソコンを使わずに論理的思考の学習を直感的に進められます。この本を編集した西東社の大橋さん、そして監修したCodeCampKIDSの斎藤さん、鈴木さんにお話をお聞きしました。      
 
 
 
 

今回の書籍と他社のプログラミング学習書籍の違いはどこにありますか?


大橋さんこの本の発売前から、プログラミングの教材やドリルは書店で売られていて、各プログラミング教室さんでも独自の教材を作られていますが、だいたいが実際にパソコンでプログラミングをやるときにどうするかを教えることがメインになっています。その一方、小学校で必修化された指導要領を見ると、パソコンは使わないといっているので、そこの齟齬を感じていました。

技術を身につけたいと思って、すでにスクールに行っている子や、独自で親しんでいる子は既にある教材で十分だと思うんです。そうではなくて、知識もないし、今まで興味もなかったけれど、「授業でやることになって不安」「そもそもプログラミングってなに?」と思っている子たちが楽しめるということを中心に置いてこの本を作りました。プログラミング技術を教えるというより、小学校の指導要領に基づき、プログラミング的思考力を育てることを目的としています。楽しいから、ついつい問題を解いちゃう、結果、自然に身についていくというところが、既存の本とは違う部分だと思っています。

 

プログラミング学習書籍を作られたきっかけはどこにありますか?


大橋さん2020年の小学校でのプログラミング必修化というニュースを聞いたとき、「それってなに?」と思いました。調べてみると最初の印象とは違っていて、小学校で学ぶのはプログラミングではなくて、プログラミング的思考であるということ。これはすべての教科の学びにも、普段の生活での考え方にも生かされるということを理解しました。

私と同じようにプログラミングになじみがないと不安に思われる親御さんや教育関係者の方も多いと知り、簡単に楽しく子どもたちが自ら学べる本があるといいと思って、企画を立てました。特に親御さんへの声やアドバイスなども掲載しているので、一緒にプログラミングする思考を理解していけると思います。

 

西東社さんはプログラミングの他にも学習関係の本を出されていますが、今回のような形式は初めてなのでしょうか?

大橋さん基本的に、親御さんから「やりなさい」と言われる本よりは、自分で解いたら楽しくてどんどん解ける本をめざしています。楽しいイラストやマンガ、図などで難しい内容と楽しく解説する本を多く出版しています。

今回、ほとんどの子どもたちは「プログラミングとは何か」からスタートすると思うので、まずマンガで身の回りのプログラミング技術や、プログラミングはどういうことをやっているのか、自分にプログラミングの力をつけるとどういう変化が起こるのかということを理解できるようになっています。目的を理解したうえで楽しいパズルを解いてゆくことで、効率よく力をつけることができると思います。

 

パズルで学んだことを復習できる振り返りページもあり、マンガ~実践問題~振り返りという繰り返しを通じて、着実に力がつく構成は意識しました。

 

監修をCodeCampKIDSの斎藤さん、鈴木さんに依頼した甲斐はありましたか


大橋さんはい。どういうパズルを作るとプログラミング的思考でめざす力がつくのかはわたしたちにはあまりノウハウがないので、CodeCampKIDSさんからアドバイスをいただきました。

斎藤さんわれわれはプログラミング教育の普及・推進に取り組んで、品川区の直営教室の運営、全国のパートナー教室の展開、オンライン学習サービスの運営などを日々行っています。ただ、まだまだ全国には教室がない部分もありますし、スケジュール、費用感、立地、経済面を含めて通えないお子さんもいますので、もう少し裾野を広げるという意味合いもあります。書籍であれば1,650円ですし、まずは気軽にチャレンジいただければという思いで書籍の監修を受けました。

マンガを使うという西東社さんの企画は非常にいいなとわれわれも思っています。マンガのストーリーに入っていって、それがそのままプログラミングの謎解きやパズルにつながっていて、マンガを読んでいるみたいにプログラミングを学習していけるので、仕組みとしては非常に面白いと思いました。ただ単にドリルがあるだけでは淡々と解く感じになってしまうのですが、のめり込みやすいというか、楽しみながら学習できる一つの手段としていいのではないでしょうか。

鈴木さん私は教務責任者ですけれども、教材を作るにあたって子どもたちが楽しいという思いでまずは学び始めてほしいということがあります。あとプログラミングにはものづくりの楽しさもあるので、自分のアイデアを形にできる楽しさもあわせて味わってほしいと思っています。自分が作ったものでみんなが楽しんでくれるとか、自分が最後まで作り上げた達成感とか、そういう自分のできることが増えていって自信をつけて、これから大人になって自分に自信のある子に育ってほしいという思いでいろいろチャレンジしてほしいですね。

プログラミングの学習は失敗も多くて、一発でうまくいくことは少ないです。必ず不具合があって、それを解決しなくてはいけないプロセスが何回も訪れますので、チャレンジし続ければそこがクリアできて自分がどんどん成長していける成功体験を得てほしいですね。挑戦して越える力をつけてもらいたいと思っています。

 

テクテク編集部あとがき

このプログラミング的思考ドリルを自分でも解いていて気がついたことは、パズルの見た目がアナログチックなうえ、原色を使わぬ優しい色遣いなので、ストレスがなく、すんなり学習に入れることです。そしてパズル問題自体は世間で知られたプログラミング教材で見受けられるような、レベルの高さが感じられます。知らず識らずのうちに、子どもたちは難問に挑戦していることになるのではないでしょうか。まずこの本を楽しんでから、本格的なプログラミング学習に入れば、スムーズに論理的思考力が身につくのでは、と思いました。

 

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